味の素㈱と㈱リボミックの共同研究において 核酸アプタマーの薬物動態延長に成功
~抗体薬物複合体製造技術AJICAPⓇが抗体医薬の薬効向上に貢献~
味の素株式会社(社長:中村茂雄、本社:東京都中央区)は、アプタマー医薬品の開発・製造を手掛ける創薬スタートアップ企業である株式会社リボミック(社長:中村喜和、本社:東京都港区、以下「リボミック」)と、抗体薬物複合体(ADC)製造技術「AJICAP®」(以下「AJICAP®」)を用いて、核酸アプタマーの薬物動態を制御する技術開発について共同研究※を実施してきました。本研究の結果、リボミックは、核酸アプタマーと免疫グロブリンFc領域を複合体化したものの血中半減期を延長することに成功しました。
当社は、AJICAP®の応用可能性を示す取り組みの一環として、次世代型アプタマー医薬品の実現に向けたリボミック社との共同研究(27年2023月1日公表)を進めてきました。本研究においてリボミック社は免疫グロブリンの血中滞留性に着目し、核酸アプタマーと免疫グロブリンを融合させることで、血中半減期を延長する技術の開発を目指しています。リボミック社が保有する核酸アプタマーの化合物作成および測定技術と、当社のAJICAP®を組み合わせ、免疫グロブリンの部分タンパク質であるFc領域に対して核酸アプタマーを共有結合させた複合体の創製に取り組み、その取り組みを通じてFc領域と核酸アプタマーの結合比率、並びにリンカー構造を検討した結果、結合比率を1対XNUMXに調節することで、核酸アプタマーの血中半減期を飛躍的に延長できる可能性を示しています(挿入図参照)。

今回の共同研究で実証されたように、AJICAP®は様々な生理活性分子と抗体の複合体作製に適用が可能であり、得られた抗体-生理活性物質複合体は、これまでに顕在化していた抗体医薬における薬効の向上や安定性、安全性等の課題克服に向けた貢献が期待されます。 さらに、今回の共同研究の成果は、AJICAP®がADCのみならず様々なモダリティに応用展開できる可能性を実証しております。当社は今後もAJICAP®による抗体修飾を通して独自の価値を提供してまいります。
味の素グループについて
味の素グループは、“Eat Well, Live Well.”をコーポレートスローガンに、アミノサイエンス®で、人・社会・地球のWell-beingに貢献し、さらなる成長を実現してまいります。 味の素グループの2023年度の売上高は1兆4,392億円。世界34の国・地域に拠点を置き、商品を販売している国・地域は130以上にのぼります(2024年現在)。詳しくは、www.ajinomoto.co.jpをご覧ください。
株式会社リボミックについて
創薬バイオベンチャーとして、次世代医薬品としての開発が期待されるアプタマー医薬品の開発をコアーな事業として、疼痛、眼障害、骨疾患など、幅広いアンメットメディカルニーズをターゲットとして創薬に取り組んでいます。また、リボミック社の RiboART System®を創薬以外の分野にも応用し、アプタマーの医薬品以外での新規用途開発にも取り組んでいます。詳しくは、https://www.ribomic.com をご覧ください。。
本件に関する報道関係者からのお問い合わせ先: Pr_media