味の素㈱、米国医薬品無菌充填受託会社の味の素アルテア社の全株式を売却予定

~ヘルスケア領域におけるバイオファーマサービスの高付加価値化を加速~

味の素株式会社(社長:中村 茂雄 本社:東京都中央区)は、当社が100%保有する医薬品無菌充填の受託会社である、味の素アルテア社(President & COO:Brian Blagg、本社:米国カリフォルニア州、以下アルテア社)の株式の全てを、Packaging Coordinators Inc.(CEO:Salim Haffar、本社:米国ペンシルバニア州、以下PCI社)に譲渡すること(以下本件取引)を決議し、2025年4月24日付で株式譲渡契約(以下本株式譲渡契約)を締結しました。

アルテア社は、味の素バイオファーマサービスの一部として、臨床ステージから商業ステージに至るまで、医薬品の無菌充填製剤化サービス事業を展開しています。一方PCI社は、グローバルCDMO(Contract Development & Manufacturing Organization:開発・製造受託会社)として医薬品の開発及び製造、臨床試験、薬物配送サービス、商業用包装を一貫して提供しており、2021年には無菌充填製剤化事業を展開していたLyophilization Services of New England, Inc.を買収するなど無菌充填の製造設備・能力の拡張にも積極的に取り組んでいます。本件取引においては、両社の事業領域や強みを背景に、今後はアルテア社がPCI社傘下で成長を継続することが顧客に提供する価値の最大化につながるものと判断しました。

当社グループは、2023年2月に発表した中期ASV経営 2030ロードマップにおいて、アミノサイエンス®の強みを生かし、市場の成長性が高く、社会価値の高い4つの重点成長領域で飛躍的成長を目指す基本方針を掲げました。その内の1つであるヘルスケア領域では、独自技術を活用した高付加価値サービスへの注力を進めており、2023年11月にはForge Biologics Holdingsを買収し、次世代領域の遺伝子治療薬に参入しました。今後も当社グループは、独自技術を活用したCDMOビジネスに注力することで事業の更なる高付加価値化を追求し、ヘルスケア領域の成長加速と高収益化を推進します。

本件取引は、本株式譲渡契約に定める一般的な前提条件が充足されることを条件として2025年5月の実行を予定しています。本件取引が業績に与える影響につきましては、本日公表の「連結業績予想の修正および個別業績の前期実績との差異に関するお知らせ」に現時点で可能な限り織り込んでおります。

参考

アルテア社概要

(1)社名:Ajinomoto Althea, Inc.

(2)所在地:米国 カリフォルニア州

(3)設立時期:1997年

(4)代表者:Brian Blagg(President & COO)

(5)従業員数:約500人

(6)事業内容:医薬品の無菌充填製剤化サービス

(7)株主構成:味の素株式会社(100%)

(8)ホームページ:https://www.ajibio-pharma.com/

PCI社概要

(1)社名:Packaging Coordinators Inc.

(2)所在地:米国 ペンシルバニア州

(3)設立時期:2012年

(4)代表者:Salim Haffar(CEO)

(5)従業員数:約7,000人

(6)事業内容:医薬品の開発及び製造、臨床試験、薬物配送サービス、商業用包装

(7)ホームページ:https://pci.com/